著
杉本 亜未
少年は何ものにも従わず、軽やかに己の道を歩む。
マジシャンとして天性の才能を持ちながら、何ものにも縛られることなく自由に生きる少年・長見良。マジシャンだった祖父・龍五郎に憧れて育ったサラリーマン・北條。龍五郎が生前にとった唯一の弟子だった良と北條の出会いによって、周囲の人々が少しずつ何かに気づき、少しずつ変化していく。その変化は次第に大きなうねりとなって広がり「奇跡」を起こすーー。
テレビ番組のレポーターをつとめる良。難読症で字が読めないことで、ディレクターの指示を見逃して、あるミスを犯してしまう。中世に作られた、文字を書く仕草をする「ピエロ・エクリヴァン」という人形を壊してしまったのだ。「俺が字が読めないせいで、あのピエロが字を書けなくなった」ーー。学校から「ST(言語聴覚士)」を紹介してもらった良。自身の運命に真剣に向き合う決意をした。
製品名 | ファンタジウム(6) |
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著者 | |
発売日 | 2010年09月22日 |
初出 | 『モーニング・ツー』2010年29号、32号~35号 |