著
豊田 徹也
ほんとうはすべて知っていた。心の底流(undercurrent)が導く結末を。夫が失踪し、家業の銭湯も手につかず、途方に暮れる女。やがて銭湯を再開した女を、目立たず語らずひっそりと支える男。穏やかな日々の底で悲劇と喜劇が交差し、出会って離れる人間の、充実感と喪失感が深く流れる。 映画一本よりなお深い、至福の漫画体験を約束します。 「今、最も読まれるべき漫画はこれだ!すでに四季賞受賞作で確信していたその物語性と演出力に驚く。豊田徹也は心の底流に潜む、なにかの正体を求めるように静かに語る。」――(谷口ジロー)
実家の銭湯を継ぎ、夫と経営していたが、彼が失踪。堀を雇い銭湯を再開する。気丈に見えるが、無意識に幼少期のある事件の傷をずっと抱えていた
銭湯組合の紹介でかなえの銭湯で働くことに。夫不在のかなえをさり気なく支える。実は、ある事実を隠し、彼女を目当てに働きに来ていた
かなえの夫。ある悩みを抱え、それを何度もかなえに打ち明けようとしたが、それができず、銭湯組合の旅行に行ったまま失踪した
かなえの銭湯を手伝ってくれているおばちゃん。彼女を子供の頃から知っている家族同然の存在で、夫が失踪したかなえのことを心配している
菅野がかなえに紹介した探偵。かなえから悟の捜索を依頼される。変わっているところもあるが、人の気持ちを察する能力に長けている
かなえの友達。子持ち。かなえの家の近くに義母の家があり、再び彼女と交流するように。山崎をかなえに紹介するなど、悟の失踪を解決するのに協力的
通称・サブ爺。近所で有名な変わり者。神出鬼没で図々しい。堀の正体を知っている
かなえがかわいがっている銭湯の常連の子供。ある日、誘拐される。それが心の奥底で抱えていたかなえの暗い記憶を呼び起こすきっかけになる
製品名 | アンダーカレント |
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著者 | |
発売日 | 2005年11月20日 |
初出 | 『アフタヌーン』’04年10月号~’05年1月号、3月号~6月号、8月号~10月号 |