著
山本 直樹
この物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ベトナム戦争や公害問題など高度成長の歪みを背景に、当たり前のように学生運動に参加していった普通の若者たちが、やがて矛盾に満ちた国家体制を打倒するという革命運動に身を投じていく様と、その行き着く先をクールに描き出す、若き革命家たちの青春群像劇である。
1969年、革命者連盟に所属する谷川、吾妻らは外相の訪米を阻止するため羽田で火炎瓶を投げ逮捕される。保釈された2人は赤城らとともに、獄中にいるリーダー筑波を奪還するため、交番から銃を奪う計画を実行に移すが…。一方、東北地方の大学で遅れて学生運動に参加していた岩木は、過激な闘争で知られる赤色軍に誘われて上京するが、デモの最中に逮捕される。出所した岩木を待っていたのは女性活動家たちとの共同生活だった。
革命者連盟リーダー。前リーダー逮捕後、メンバーの投票で選ばれた。かつては病院に勤めていたが今は活動に専念している。谷川とは夫婦関係
革命者連盟メンバー。赤城とは夫婦関係で彼女を補佐する形で組織を牽引してきた
東北地方の大学から赤色軍に合流。資金強奪闘争である「G作戦」などを実行した
赤色軍の獄外リーダー。革命者連盟との共闘を進め、統一軍「赤色連盟」の結成を宣言。また脱走者の処刑を唱えるなど、過激な主張で主導権を握ろうとする
革命者連盟メンバー。裕福な家庭で育ってきたが、闘争に参加。宮浦とは夫婦関係
革命者連盟メンバー。吾妻とは夫婦関係で、彼の子供を身ごもっている
革命者連盟メンバー。元は交番を襲撃したメンバーと恋人関係にあったが、岩木と恋仲になる
革命者連盟メンバー。交番を襲撃した際、自分が日和ったために仲間から死者が出てしまったと負い目を感じている。そのせいで総括させられる
革命者連盟メンバー。組織を裏切ったメンバーを処刑する際に運転手として参加。黒部一郎に迫られたことを仲間たちに訴えると総括の対象になってしまう
革命者連盟メンバー。三兄弟の長男で、未成年の弟2人とともに活動している。薬師に迫ったことで総括の対象に
横浜で独自に活動をしていたが、岩木に声をかけられ闘争に参加した赤色軍メンバー。組織を危険にさらしたことで総括要求される
赤色軍メンバー。逮捕された赤色軍幹部の妻だが、指輪のことで総括要求される。赤城と密かに対立している
製品名 | レッド(1) |
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著者 | |
発売日 | 2007年09月21日 |
初出 | 『イブニング』’06年21号、23号、’07年1号、3号、5号、7号、9号、11号 |