著
槇 えびし
小説はもとよりゲーム、アニメ、漫画原作などマルチに活躍する異才、冲方丁 (うぶかたとう)の初の時代小説にして、本屋大賞・吉川英治文学新人賞など 数々の賞を受賞したベストセラーを完全漫画化! 江戸時代初期、日本独自の 暦を製作した渋川春海の山あり谷あり、囲碁あり算術あり天文ありの人生を実 力派絵師・槇えびしが爽快に描く! 2012年秋、映画全国ロードショー!
幕府の碁打ち、渋川春海(二代目安井算哲)は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きており、趣味の算術や天文観測に没頭する始末。そんな時、算術絵馬が多数奉納されているという神社に出かけた春海は、全ての問題を一瞥のみで解いていった若い武士の存在に衝撃を受ける。その武士の名は「関」。春海の退屈な日常はこの日を境に大きく変わることになる……!
公には幕府の碁打ち衆、二代目・安井算哲としての勤めを担っているが、才はあっても碁には熱を傾けられずにいたところを、老中・酒井に目をかけられ、改暦の任を受けることになる。様々な出会いと託された想いに応え、大願を成就させるべく日々を生きる
棋士であった渋川にとって最初の衝撃を与えた甲府藩士。武家でありながら算術の天才。若き頃の渋川とは算術の設問を通じて交流し、後に、算術家としての命を託し改暦事業の後押しをすることになる
算術を教える村瀬塾に通う娘で、渋川と関を間を長きに渡って取り持った。気が強いが、憎めない人柄の渋川に徐々に惹かれていく
碁打ち衆四家の中でも飛び抜けた才を持つ碁打ち。安井算哲としての渋川を幼い頃から追いかけていたが、碁に専念しない姿勢が気に食わず、恨み言を口にしつつも、いつか存分に打ち合う事を待ち続ける
渋川の友とも呼べる会津藩の勘定方。物静かで落ち着きのある佇まいだが、どんな状況になろうとも渋川を支える男気に溢れた気性の持ち主
徳川幕府の老中。後の大老。そもそも暦術に興味は無いが、渋川の熱心さを信ずるに値すると見込み、北極出地を始めとして改暦事業の任を命じた
渋川と共に北極出地に同行した書記官。渾天儀(天球儀)を作ることを夢見ており、天の術理を抱きたいという大願を若き渋川に託していく。平時は無愛想な面立ちだが、天文や算術に話がおよぶと瞳を輝かせる
北極出地で渋川・建部と道中を共にした医師。日本独自の「分野之図」を作り上げることを渋川に託す。温和で聡明、かつ、無邪気さも持ち合わせている
名君と呼ばれた会津藩主。将軍の後見人に等しい立場であり幕府安泰と民生の充実を大願とする。渋川に目をかけ、その事業を最期の時まで支え励ました
渋川を幼少から知る神道の師。豪快な性格で老中である酒井からは風雲児とも呼ばれている。朝廷の陰陽寮にも門下がおり、渋川の改暦事業を支える
闇斎の門下でもあり、後に朝廷の陰陽頭にもなる。陰陽師の家系に生まれながらも、代々伝わるものを守れさえすれば良いとしていたことを恥じ、また、渋川の改暦事業にも惹かれ、朝廷側にいながら味方となる
渋川の最初の妻となった女性。縁談ではあったが、渋川とは仲睦まじい夫婦であったが、身体が弱く、若くして亡くなってしまう
御三家水戸徳川藩の藩主。算術で北極出地を導き出した渋川を招き、歴史に名を残す大業を羨ましがりつつも評価し、改暦事業を後押しすることを約束する。その約束は成就されるまで続く
関白。加賀守の手引で渋川と会い、日本独自の暦である「大和暦」に感動し、一度は下った詔を再度の上奏で覆す後ろ盾となる
製品名 | 天地明察(1) |
---|---|
著者 | |
発売日 | 2011年09月23日 |
初出 | 『アフタヌーン』2011年6月号~9月号 |