著
清家 雪子
□(シカク:詩歌句)街。そこは近代日本ぽくも幻想の、詩人たちが住まう架空の街。そこには萩原朔太郎、北原白秋、三好達治、室生犀星、高村光太郎らの作品からイメージされたキャラクターたちが、創作者としての業と人間としての幸せに人生を引き裂かれながら詩作に邁進する。実在した詩人の自伝ではなく、萩原朔太郎や北原白秋らの作品から受けた印象をキャラクターとして創作された、詩人たちと近代日本の業と罪と狂気の物語。
近代□(詩歌句)街に暮らす詩人。情緒不安定で、妄想癖が強く、死体を家に持ち込んで試作のインスピレーションを得ようとする変態気質がある
朔の師匠にあたる存在。多くの女性ファンを虜にするプレイボーイだが、サディスティックな一面がある
朔の親友。詩想を取り戻すため、□街から旅に出て以来、朔も白も顔を忘れてしまっている
自称・朔の一番弟子。朔を「兄さん」と呼んで慕い、生活能力の無い朔の身の回りの世話を焼いている。いるはずの無い朔の妹が存在すると言い張るが…
□街に暮らす朔の詩人仲間。口が悪く粗暴で、破滅的な振る舞いが多い
蛙の姿をした□街の住人。よく死ぬが、翌日には生き返る
□街の汽車の車掌で、アライグマの姿をしている。過去の□街では「神様」と呼ばれていた
□街では眼鏡をかけた少年の姿をしているが、美術街では青年の姿になる。チエコさんという巨大なロボットと行動をともにしている
製品名 | 月に吠えらんねえ(1) |
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著者 | |
発売日 | 2014年04月23日 |
初出 | 『アフタヌーン』2013年11月号~2014年2月号 |