著
ヤマシタ トモコ
2055年。わたしたちの町・花井沢町は、あるシェルター技術の開発事故に巻き込まれ、外界から隔離されてしまいました。どこにも行けず、誰もやってこない。遠くない未来、いずれ滅びることが約束された町で、わたしたちは今日も普通に生きています。『BUTTER!!!』『HER』『ドントクライ、ガール』など多彩な作風で知られるヤマシタトモコの最新作!
花井沢町最後の住人。家事と介護の日々で、花井沢町で暮すことを地獄と感じており、総一朗との会話だけが救い。自分の誕生日が覚えられない
境界の外の住人。希のことを気にかけているひとつ年上の男性。彼女に触れることはできず、見えない境界の膜から伝わるぬくもりを大切にしている
希の母親。20人も残っていない時代でいらだって生きていた。同世代の広睦に犯され、希を出産した後に自殺。日記を残しており、希はそれを読んでいる
勇希を心から好きだったが、受け入れてもらえず強姦に至る。自殺現場を目撃し、絶望してしまう
セイメイハンノウのあるユウキタイを通さない、見えない膜に覆われた花井沢町で2055年に産まれた、後世代と呼ばれる女の子。アイドルグループのミスアンが好き
あいかと仲のいい同い年の女の子。堅実な考えの持ち主で将来をきちんと考えてたりする。あいかにたまにババア扱いされる
2057年、事故から3年後の自粛中だった花井沢町で、泥棒を見つけた少年。泥棒は後に発覚したが、誰も出られず、誰も入れない町の中で孤立していった
事故から33年後の花井沢町の男の子。データ入力のバイト代はだいたい洋服代にして、SNSに「たべのすけ」として着こなしをアップしている。花井沢町の人間であることは隠している
町の中で一人暮らしを始めたばかりの美少年。外の世界とはオンラインで町の情報提供を通じて繋がっている
春樹にずっと目をつけていた年上の女性でストーカー。18歳になった春樹を、結婚できる年齢になったと家に押しかけたが、警察の存在しない町の自警団により撲殺され事故死扱いされた
エーコと付き合って同棲している女性。レズビアンだが何もない町で暮すことに生きがいが欲しく、子供が産みたいと思っている
さおと付き合っている。自分たちを檻の中のけだものと同じだと達観している
さおとエーコと仲のいい年下の青年。二人が百合カップルだということは知っている。大工として修行中
焼きたてのパンが食べたいと思い、動画を投稿して町の外の人に教えを請いパン作りを覚える。労働の喜びが知りたいと願い、境界近くにパン屋を開業
花井沢町に住む小説家。境界外で認められ賞を受賞しており、町の中での呼び名は「センセー」
製品名 | 花井沢町公民館便り(1) |
---|---|
著者 | |
発売日 | 2015年03月23日 |
初出 | 『アフタヌーン』2014年10月号~12月号、2015年1月号~3月号 |