著
田島 列島
「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに」
高校への進学を機に、おじさんの家に居候することになった直達。
だが最寄の駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性の榊さん。
案内された家の住人は26歳OLの榊さんと
なぜかマンガ家になっていたおじさんの他にも
女装の占い師、メガネの大学教授と
いずれも曲者揃いの様子。
ここに高校1年生の直達を加えた男女5人での
一つ屋根の下、奇妙な共同生活が始まったのだが、
直達と榊さんとの間には思いもよらぬ因縁が……。
久しぶりに始動した田島列島が自然体で描くのは
家族のもとを離れて始まる、家族の物語。
高校進学を機に、叔父の家に居候することになった少年。その家で同居している住人の一人が自分の父と不倫していた女性の娘ということを知る
茂道のルームメイトの26歳OL。直達が自分の母と不倫をしていた相手の息子と知るも、子供には関係ないと普通に接していたが……
直達の叔父。社会人を辞め漫画家になっていたことを家族に隠している。姉の夫の不倫を知っていたが、相手が榊の母とは知らなかった
直達のクラスメイトで、茂道のルームメイトの泉谷の妹。捨て猫をきっかけに直達と親しくなる。彼に好意を抱いており、積極的にふるまう
茂道のルームメイト。女装をして占い師の仕事をしているが、プライベートでは普通の青年
茂道のルームメイトの大学教授。榊の父と友人で、彼女が子どもの頃からの知り合い。彼女の母が不倫していた過去も把握している
直達の父。榊の母と不倫し家を出たが、最終的に家族のもとへ戻った過去をもつ。茂道の家を訪ねた際、不倫相手の娘である榊に会ってしまう
10年前、直達の父とW不倫をして家を出た。その後、直達の父とは別れたが家には戻らず、現在は新しい家庭を築いている
不倫で家出した夫と元のさやに収まった。夫の浮気について直達に「大丈夫なの?」と訊ねられ、「わからん!」と答える男前な性格
些細なことで「娘に嫌がられているのでは」と落ち込む小心者だが、元妻の不倫は現実感なく受け止めた。教授の気ままな振る舞いに振り回されている
製品名 | 水は海に向かって流れる(1) |
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著者 | |
発売日 | 2019年05月09日 |
初出 | 『別冊少年マガジン』2018年9月号~2019年4月号 |