著
竹谷 州史
日本全国津々浦々の土地で育てられた伝統の焼物たち。そんな焼物の精霊・”焼器霊(やきもん)”たちによって繰り広げられるハイテンション焼き物コメディー!大学2年生の夏休み、炎堂クレイは父親からの連絡を受けて、はるばるほむら焼物館を訪れていた。父親の仕事場であるほむら焼物館、そこは老舗旅館の別館を改装した焼物博物館。そこで、蒸発してしまった父親に代わって、クレイは突如夏休みの間限定で代理館長になることに!高貴でプライドの高い・伊万里、圧倒的肉体派・備前、マッドサイエンティスト・九谷、のんびり屋・美濃という曲者揃いのやきもんたちと、クレイは無事になかよく焼物博物館を立て直すことができるのか!
21歳。大学2年生。夏休みの間、お宝発掘の旅に出てしまった父の代わりに「ほむら焼物館」の館長代理をすることに
伊万里焼の焼器霊(やきもん)。高貴でプライドが高い。伊万里焼に盛り付ける料理がB級グルメになることが納得がいかない
備前焼の焼器霊。焼物館の雑用を一切仕切っている番人。善意のかたまりだが、世間ズレしている。圧倒的肉体派
九谷焼の焼器霊。多彩な美しさがある一方、目的のためには手段を選ばないマッドサイエンティスト。新しいもの好き
美濃焼の焼器霊。明るく優しいけれど、超能天気でのんびり屋。普段は無個性と言われるが焼器霊分裂で、織部、志野、黄瀬戸、瀬戸黒と4人の個性的なキャラに分かれることができる
波佐見焼の焼器霊。伊万里が日常使いの焼物を認めてくれたので焼器霊になれた。彼のことを尊敬している。若いので知らない焼器霊もいる
黒千代香で有名な普段使いできる陶器の焼器霊。白薩摩のほうが世界的にも有名なので、劣等感が強く、飲んだときに絡みグセも。妖に好かれる性質
現存する日本最古の窯、日本六古窯のひとつとされている信楽焼の焼器霊。いつもたぬきを連れている。庭の手入れが得意
萩焼の焼器霊。白い化粧土などで知られている焼物だからか、真夏でも室内でおとなしく過ごすのが好き
唐津焼の焼器霊。鉄絵や皮鯨、土灰釉で知られる炻器。楽のことを慕っている
楽焼の焼器霊。千利休直系の茶道具専門の焼物。茶道において抹茶茶碗の好みとして挙げられている焼物のひとつ。ほか2つにあたる唐津と萩を率いる
瀬戸焼の焼器霊。日本六古窯唯一の施釉陶器。日本六古窯軍団のリーダー
笠間焼の焼器霊。民芸の雄。主にモダンな作風が特徴。益子と仲がいい
益子焼の焼器霊。「用の美」を評価する民芸運動で大正以降に評価された素朴で朴訥な陶器。笠間と仲がいい
京焼の焼器霊。現代では清水焼とほぼ同意。常に時代の最先端で絢爛な高級品を志向し、多彩な作風を持つ。白薩摩と絢爛豪華軍として手を組む
白薩摩の焼器霊。民間で親しまれた黒薩摩に対し、島津藩の御用窯でのみ焼かれた高級品。京と絢爛豪華軍として結託する
現在確認されている中で最古の焼物の焼器霊。原始的芸術品であり、調理具でもある。焼物の伝説の大師匠。大雑把なタイプで、正反対の性格の弥生とはケンカが絶えない
縄文に遅れること数千年後に誕生した焼物の焼器霊。機能美に特化し、装飾を排したのが特徴。縄文と同じく焼物の伝説の大師匠。実直なタイプで、正反対の性格の縄文とはよくケンカをする
48歳、「ほむら焼物館」オーナー。クレイの父の性格に呆れつつ、クレイに夏休みの間、館長代理を任せる。焼物について詳しい
「ほむら焼物館」の館長を務めていたが、お宝発掘の旅に出てしまい、館長代理を息子・クレイに任せる破天荒な性格
製品名 | やきもんロワイヤル(1) |
---|---|
著者 | |
発売日 | 2020年10月23日 |
初出 | モーニング増刊『月刊モーニングtwo』2020年4号~10号 |