原作
草香 去来
現代女性にとってダイエットは超重要。……慶応二年の第二次長州征討に従軍、合戦中に井戸に落ち、現代へタイムスリップしてしまった楢原半助(ならはらはんすけ)。現代日本で困っていた半助を見かねた一人暮らしの会社員・吉川香澄(よしかわかすみ)が半信半疑で始めた共同生活はもはや二人とも慣れたもの。半助の幕末レシピのみならず中華、洋食までレパートリーに加えた料理の腕で、生活は潤いつつも体重も豊かに。体重に悩みつつも半助の美味しい料理に香澄は今日も舌鼓。幕末へ帰る手がかりを模索しつつ、知己も増えタケノコ掘りに誘われたり、現代日本の四季を謳歌してしまうのだった!
幕末から井戸に落ちて現代にタイムスリップしてきた武士。料理上手を買われて一人暮らしの女性、香澄の家に居候して台所番になる
失恋で傷つき、やけ酒を飲んでいた時に半助と出会い、振る舞ってもらった手料理に感動してそのまま彼を居候させているお人好し
香澄の親友で日本史専攻の非常勤大学講師。半助と住むことになった香澄の身を案じつつも徐々に打ち解け、半助が元の時代に戻れる方法を探っている
香澄が住んでいるマンションの大家さん。深川に生まれ住んで70年の生粋の江戸深川っ子。大の時代劇好きで半助ともすぐに仲良くなった
大家さんの旦那さん。釣りが趣味で人当たりの良い好々爺。奥さん同様で細かいことは気にせず、気前も良い
香澄の会社の後輩で実家が茄子農家で、送られてくる茄子に飽きてしまって香澄に相談してから仲良くなった
香澄のアパートの近くのスーパーに勤めている青年。半助がよく買い物にくるので馴染みの客として仲良くなった好青年
半助の妻。料理はもっぱら食べる専門だが、代々当主が料理上手な楢原家との相性がよく結ばれた。元の時代で行方知れずになってる夫のことも道草くらいに思っている
冥界の役人となった平安時代の公卿で官位は参議。小夜の夢枕に出て半助が別の時代で生きていることを伝えてくれた
製品名 | 半助喰物帖(5) |
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著者 | |
発売日 | 2021年05月07日 |
初出 | 『good!アフタヌーン』2020年10号~2021年3号 |