著
三原 和人
シェークスピアより昔に世阿弥がいた。「わびさび」の走り、世阿弥がいた。庶民の代表者である芸能者が、国を、社会を変える! 世阿弥こと鬼夜叉は、父親・観阿弥の命令でとりあえず舞っている美少年。観阿弥が頭をつとめる人気の一座・観世座に所属しているが、何故舞う必要があるのか常に疑問に思っている。そんななか、ある小屋で、貧弱な体と枯れた声、下手な動きで舞う女を見かけた。いいはずないのに、その姿に鬼夜叉は「よさ」を強く感じた。彼女の死で「舞をすること」の必要性を感じた彼女は、「幽玄」な動きをする謎の農民、「虹の袂」で商売をする片腕の少女・五月との交流を経て、自分の舞の可能性を高めていく。そんななか、将軍・足利義満の前で舞う機会を得た…。「身体」を武器にした中世ダンスレボリューション、開幕!!
人気芸人・観阿弥の長男。芸や舞の意味、よさががわからずにいたが、様々な人との出会いにより自分の舞を見つけはじめる。基本、ぼーっとしている
鬼夜叉の父で猿楽一座である観世座の座長。芸に対し真摯に取り組み、その集中力は鬼気迫るものがある。鬼夜叉にも厳しく稽古をつける
観世座の客員座衆で鬼夜叉のお目付役。観阿弥に憧れて観世座で勉強中。鬼夜叉をポンコツだと思っていたが、徐々に見る目が変わっていく
足利三代将軍。まぐわいを目撃されたことが縁で鬼夜叉と知り合いに。彼の言動が気に入り、鬼夜叉を将軍お抱えの芸人として招き入れる
義満お抱えの一座・田楽新座の人間。一見優しそうに見えるが芸に厳しく、プライドも高い。新たに将軍の元にやってきた鬼夜叉に圧倒的な実力の差があることを見せつけようとする
鬼夜叉がはじめて「よい」と感じた舞い手。鬼夜叉に請われるまま、舞を見せていたが、長年のムリがたたり不遇の一生を終える
鬼夜叉が関所で出会った少女。片腕がなく親に売られたが、市場の長に買われて現在は商人見習いとして暮らしている
製品名 | ワールド イズ ダンシング(2) |
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著者 | |
発売日 | 2021年10月21日 |
初出 | 『モーニング』2021年28号~30号、32号~35号、38号~40号 |