著
河内 遙
過去と未来のはざまで、揺れる運命の恋。ページをめくるたびに切なくなる、大人気タイ
ムスリップ・ロマンス!
明治40年にタイムスリップした女子高生・陽菜は、自分にそっくりな少女・雛子になりか
わり、雛子の許婚・孝章とともに失くしたひいばあちゃんの首飾りを探す。共に行動する
うちに惹かれ合う二人は、すれ違いを経てついに互いの気持ちを確かめる。その後、孝章
は横浜支社へ配属となり、本郷財閥の裏取引について調べ始める。陽菜もまた天久座長と
本郷財閥の過去を探るため、菊之進とともに横浜へ。オルブライト邸の地下室で初代天菊
(菊之進の姉)の裸の写真を発見し、阿片に溺れる座長から過去の事情を聞きだした菊之
進。陽菜は、菊之進の気持ちを知り、彼に甘えられないと戒め孝章のもとへ。未来人の武
虎から「首飾りを使って未来に帰れる方法があるが、その時は孝章の記憶を消す必要があ
る」と聞かされていた陽菜は、孝章への思いがあふれ二人は結ばれる。そこへオルブライ
ト邸が火事との報せが入る。そして菊之進も、陽菜に惹かれていることを自覚して……。
動き出す三角関係。健気なお嬢様の雛子と、腹の底が見えない武虎とのもう一つの恋。次
第に明らかになる暗い過去――。ますます目が離せない、ドラマティック・ラブストーリ
ー!!
音楽の授業中に突如として明治時代にタイムスリップした女子高生。居候することになった雛子の婚約者である孝章に惹かれ始める
本郷貿易の御曹司で雛子の婚約者。嫡男が病に倒れる経緯から、養子として本郷家に引き取られた。雛子を慕っていたが、事実を知り陽菜に告白する
伯爵家の令嬢。自身にそっくりな陽菜をかくまい、入れ替わりを楽しむ。決められた婚約ではなく、家庭教師の書生である自由に振る舞う竹虎に思いを寄せている
子爵家の放蕩五男坊。孝章の友人で雛子とは幼なじみ。陽菜の首飾りを持ち出した張本人
雛子の家庭教師である山城の書生。首飾りの秘密を知り、持ち主を探している
天久一座の人気女流花形奇術師。本名は菊之進。陽菜をことあるごとに助けてくれる
洋行帰りの奇術で評判の天久一座の座長。本郷財閥に恨みを持つ。本名はノア
天菊の弟子で奇術師見習い。貞光から陽菜の首飾りをもらうが、竹虎に譲る
製品名 | 涙雨とセレナーデ(9) |
---|---|
著者 | |
発売日 | 2022年03月11日 |
初出 | 『Kiss』2021年10月号、12月号、2022年1月号~3月号 |