著・その他
須本 壮一
昭和20年4月。
「剣部隊」の新たな任務は、
「菊水二号作戦」における突撃路啓開任務だった。
「菊水作戦」とは、いわゆる特攻作戦で、
米軍の沖縄上陸とその進軍、そして制圧を阻止するために行われた。
菊水は南北朝時代に朝廷側に立って足利尊氏と戦った楠木正成の旗印に由来する。
圧倒的な物的戦闘力に勝る米軍の進攻を阻止する日本軍としては、
兵士一人一人の命を武器とした特攻しか他に手段がないとの結論に達したのだ。
そして、この特攻作戦には通常の航空機だけでなく、
特攻用に開発された兵器もあった。
――――人間爆弾「桜花」である。
華々しい初陣を飾った第343海軍航空隊は、松山から鹿屋へと向かう。
大尉。源田から誘われ、当初は反発するが、本土防衛の航空部隊・第三四三海軍航空隊へ。戦闘三〇一飛行隊、通称「新選組」の隊長に
軍令部主務参謀。大佐。本土防衛のための最強の航空部隊・第三四三海軍航空隊を作り、菅野たちを引き入れる
戦闘四〇七飛行隊、通称「天誅組」の隊長。温厚な人物。かつて挺身攻撃の際に引き返して生き残った臆病者という噂があるが…
戦闘七〇一飛行隊、通称「維新隊」隊長。帝国海軍屈指のエースパイロットの一人。明るく屈託のない性格で、三〇一の隊長の菅野とも意気投合
偵察士官、少佐。偵察第四飛行隊、通称「奇兵隊」を指揮する
上等飛行兵曹。菅野の部下。かつて山本五十六を守りきれなかった後悔から、今度こそは菅野は守る覚悟で飛ぼうと決意している
第三四三海軍航空隊飛行長、階級は少佐。紫電改の開発から関わってきたパイロットであり、新たに命名された「剣部隊」の搭乗員達の面倒を見る
戦闘三〇一飛行隊が常連のすき焼き専門店「喜楽」女将。みんなからは「かあちゃん」と呼ばれている。菅野と仲がいい
通称・パピー。アメリカ軍第17戦闘爆撃飛行隊(VBF-17)所属の少尉。爆弾を抱えて敵に攻撃できる日本人に関心がある
連合艦隊司令長官。ブーゲンビルで死ぬ。源田を軍令部に行かせた張本人で密かに彼と同じ本土防衛の航空部隊を構想していた
第五航空艦隊司令長官で、階級は中将。海軍一の冷血漢で、「鉄仮面」の異名を持つ。鹿屋入りした第三四三海軍航空隊の上官で、突撃路啓開任務を命じる
製品名 | 紫電改343(7) |
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著者 | |
発売日 | 2022年08月23日 |