原作
山田 風太郎
元・同心、千羽兵四郎は、幕末「死に場所」を見いだせなかった我が身を噛み締め、元・新選組、斎藤一こと藤田五郎は、いまだ胸で燻る永倉新八の追憶に眠れぬ夜を過ごしていた。維新後の世を生きる「剣士」二人は、禁断の「真剣勝負」を求め、導かれるように明治に許された唯一の戦場(いくさば)――「撃剣会」へと赴く。剣なき時代を生きる剣士達の物語はいよいよクライマックスへ!
顔良し、腕良し、育ち良しの八丁堀の同心だった。大政奉還により職を失い毎日ぐうたら過ごしているが、警察をからかうついでに東京で起きた事件を解決まで導く
司法省警保寮所属の警部。冷静にして時に獰猛な薩摩人。江戸から東京に変わったばかりの街を守ろうと躍起になっている。西郷を慕い、今は上司の川路のために力を尽くす
かつては江戸では知らぬものがいない岡っ引きとして兵四郎と行動をともにしていたが、今は隠居生活をしている。しかし、兵四郎とともに東京で起きた事件に首を突っ込む
兵四郎、半七とともに行動していた元下っ引き。現在は髪結床として働いている。しかし、兵四郎、半七とともに東京で起きた事件に首を突っ込む
名の知れた噺家。兵四郎が解決に導いた事件の顛末を伝える語り部
柳橋一と呼び声高い芸者。兵四郎の恋人
元江戸南町奉行である駒井相摸守信興。現在は隠居しているが兵四郎たちのご意見番的存在で、柔和に見えるが老獪な人物
巡査。加治木の部下で、油戸の同僚だが、その正体は元新撰組三番隊隊長・斎藤一。腕に覚えがあり、かつての敵である囚人が恐ろしがって自白するほど
西郷に引き立てられ大警視となった薩摩人。治安維持にその身を捧げているが、切腹させるとの約束で自白した犯人をさらし首にするような、警視庁の暗部を象徴するような人物
巡査。棒術の使い手で、元仙台藩の侍だった。加治木の部下として犯罪者がいないか街の見回りをしながら、立身出世を願っている
「岩倉具視暗殺未遂事件」で功を奏し、巡査から警部に昇進
陸軍大将であったが征韓論を巡って辞職し、下野。東京を出た
藤田たちが追う謎の雲水だが、実は新撰組一と謳われた剣士。藤田と剣を交えることになる
製品名 | 警視庁草紙‐風太郎明治劇場‐(10) |
---|---|
著者 | |
発売日 | 2023年05月23日 |