キヘイ戰記(1)
“核”をも超える力を持つ、古代の遺物ーー秘跡。この秘跡の暴走によって、戦争はその姿を変えた。そして、これは動乱の時代・大きすぎる力に巻き込まれた、或る戦士たちの闘いの記録である。 時は一九四五年。第二次世界大戦が突如休戦となってしまった、もう一つの日本。つかの間の平和を謳歌する帝都に、戦地より不穏な男が帰還する。その名も、蛇ノ目 希平(ジャノメ キヘイ)。またの名を、「千人殺しの鬼兵(キヘイ)」。処刑場送りを免れた彼に、異形の巫女が謎の指令を下す。かくして、再びキヘイは苛烈なる「最前線」へと進撃する。