【2025年1月開催イベント】連載開始20周年! ワインマンガの金字塔『神の雫』が、国宝・善光寺とコラボしたプレミアムイベントを開催できた理由とは?
世界各国で翻訳され、稀代のワインマンガとして評価の高い『神の雫』と、創建1400年を誇る長野の名刹で国宝でもある善光寺がジョイントしたイベントが2025年1月に開催されます。(善光寺における特別な拝観体験+『神の雫』の世界感で演出されたプレミアムディナー)
このイベントは日本の歴史や伝統、文化の魅力をインバウンドへ向け発信することを目的とした企画で、長野県や地元企業など官民が一体となった協力体制により行われます。
一見、結びつきを感じられない両者によるコラボ企画がなぜ実現できたのか?
その理由は、秀逸なIPだけが有する独自の世界観と表現力の豊かさにありました。
Zenkoji Temple Special Experience with Nagano Wine Premium Dinner featuring "The Drops of God"
YouTube 長野「神の雫」活用事業実行委員会事務局 公式チャンネルより
2004年11月の連載開始当初より、イメージを駆使した独特のワイン表現が人気を博し、また多彩な情報、そしてその正確さからワイン愛好家はもちろん、ワイン生産者などの業界関係者からも高い支持を得る『神の雫』。
その人気は国境を越え、韓国では空前のワインブームの立役者に。2008年の4月には、ワインの本場・フランスでも出版が開始され、各巻1万部以上という異例のセールスを記録しました。
また山下智久さん主演の日本、アメリカ、フランスの共同制作により放送・配信された国際ドラマ「Drops of God」が本年、第52回国際エミー賞で連続ドラマ部門を受賞したこともホットな話題です。
一方、信州善光寺はといえば、日本最古といわれる御仏を祀っており、ご本堂は1953年に国宝に指定されています。日本でも珍しい無宗派のお寺で、日本人の心の拠り所として深く広い信仰を得てきました。「一生に一度は善光寺参り」と言い伝えられ、全国から多くの信者や観光客が「善光寺参り」として訪れることで知られています。
また、江戸時代の天明3年(1783)7月8日(旧暦)に起き、約1,500人もの命が奪われた日本史上最大級の災害「浅間山大噴火」においては、善光寺別当・大勧進第80世貫主の等順大僧正が自ら群馬県嬬恋村鎌原の被災地に入り、被災者3,000人に食糧と銭を施し、共に念仏を唱え、被災者に「融通念仏血脈譜」という、極楽へのパスポートとなるお守りを作成して授与しました。
翌天明4年(1784)には善光寺で浅間山大噴火追善大法要を実施し、等順大僧正は被災者1,490名全員の名を記した経木塔婆を被災地に送ります。
さらに善光寺は国内で仏教が諸宗派に分かれる以前からある寺院であるため、宗派に関わらずにお参りできる寺として信仰されたことも特徴です。「念仏を唱えて一心に祈る者は性別・身分を問わず、誰であっても極楽浄土に導いてくれる」と無差別平等の救済を説き、また日本ではかつて、宗教修行の地域・霊場など特定の場所への女性の立ち入りを禁止する「女人禁制」という風習がありましたが、その中、善光寺は女性の本堂への立ち入りを認めていました。
善光寺が「民衆と女人救済の寺」と称されるのは、このような歴史的な背景があることによります。
さて、長野が今、世界的に注目されているワイン産地であることはご存じでしょうか。標高差があり、日照が長く、雨量も少ないなどワイン用ぶどう栽培に非常に適した環境であり、また行政(長野県)の後押しもあり、小規模ながら高品質で個性的なワインをつくるワイナリーが急増しています。日本のみならず、海外でのワインコンクールでも多数の受賞実績を有し、今や日本のブルゴーニュ(フランスのワイン銘醸地)とも称されているのです。
かの地でのワイン生産の歴史は約130年ですが、長野ワインの重要なぶどう品種である「竜眼(りゅうがん)」は「善光寺ぶどう」とも呼ばれ、古くから栽培されています。もともとは食用ぶどうとして善光寺周辺でつくられたことが端緒で、決して食が豊かとはいえなかった時代、民衆のために善光寺が農地を解放したであろうことは想像に難くありません。
このような長野の風土と伝統、信仰、文化は目に見えない形で継承され、竜眼をはじめとする多くの長野ワインもいつしかその霊的ともいえる魅力を纏っています。
その特徴は繊細でエレガントな味わいで、和食にも通じる「出汁感」「うまみ」がワインの個性となっています。
『神の雫』は、作中の登場人物が、とあるワインを味わったときに感じた心のありようを、風景や絵画や音楽などになぞらえてイマジナリーに表現する場面が白眉であり最大の特徴です。
今回このイベントのために、原作者には長野ワインのイメージを喚起させるスピンオフストーリーを、漫画家にはそのストーリーからイメージされるイラストを描き下ろしていただきました。
そこでは長野ワインを上村松園の美人画にたとえています。透明感があって華やかだけど控えめで何より優美で繊細...。さらに1400年前に創建され、宗派を問わず多くの人が訪れる善光寺のたおやかさ、時の流れがもたらす深遠さも感じとることができる、と語られています。
歴史ある場所には、人間の想像力を膨らませてくれる魔法の力が備わっているといいます。
『神の雫』と善光寺とのコラボによる、時空を超えた特別な体験イベントにぜひご注目ください。
【イベント開催情報】
■イベント名:
国宝・善光寺を御住職の解説で巡る特別拝観体験と、善光寺で体感する「NAGANO WINE」×「発酵食品」with『神の雫』プレミアムディナー
■公式サイト:https://jp.zenkoji-wine-tour.com/
■日程:2025年1月24日(金)/25日(土)/26日(日)
■開催場所:善光寺(長野県長野市大字長野元善町40-イ)
■実施内容:
①国宝「善光寺」を御住職の解説で巡る特別拝観体験
[善光寺巡り]
英語が堪能な善光寺御住職による解説で善光寺内を巡る。
[特別回向/特別法要]
善光寺本堂にて御住職から本イベント限定の特別な回向(お話)及び特別法要の体験。
[お会い/お剃度]
善光寺大本願の表書院にて、御上人様に「お会い」し、「お剃度(疑似出家)」を行うことで法名を授かる。
[護摩焚き]
善光寺大勘進にて護摩焚きを実施し、参加者が護摩釜に護摩木を火に焚べる。
[お下がり]
善光寺大勘進にて、護摩焚きしたNAGANO WINEを、お供え物の「お下がり」としていただく。
②善光寺で体感する「NAGANO WINE」×「発酵食品」with『神の雫』プレミアムディナー
軽井沢マリオットホテルプロデュースによるフルコースメニューと、『神の雫』原作者、長野ワインアンバサダー/ソムリエのセレクトによるスペシャルな長野ワインとのペアリングディナーを、善光寺 大勧進内「紫雲閣」にて開催。
【Photo credits】
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